2022.7.17
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〜子どもたちのチャレンジする機会をつくる〜

#事業紹介#地域おこし協力隊#夢基金#大崎上島#子ども#教育#離島

まなびのみなとのメンバーになり2年が経つ。事業の担当しているメンバーがどんな想いをもっているのかインタビューし、記事にしていくまなびのみなと事業紹介。今回は、まなびのみなと夢基金の窓口を担当する神田瞳さんに取材を行った。

まなびのみなと夢基金事業は、地域の子どもたち(未就学生、小学生、中学生、高校生、高専生)へのまなびのきっかけづくりや、子どもたちの”挑戦したい”を実現するためのサポートを行うことを目的としている。

まなびのみなと夢基金の活動が始まったのは最近で、大崎上島町にある県立大崎海星高校の魅力化プロジェクトを推進するメンバーが感じていた課題感がきっかけだ。当然のように、学校の中では生徒の個人的な挑戦に対する金銭的援助は難しい場合がほとんどで、金銭面がハードルとなり、やってみたいことを前に足踏みしてしまう子どもも少なくない。まなびのみなと夢基金は、そんな子どもたちが一歩踏み出すことができるようにという願いを込めて設立された。

まなびのみなと夢基金の管理・運営は、代表理事の取釜さん、事務局長の松本さん、そして子どもたちとの窓口となる神田さんが担っている。

これまで、まなびのみなと夢基金は、子どもたちが地域を飛び出し島の魅力を発信するための活動費や、「ミカタカフェ」に現在設置されている大きなモニターの購入の際にも活用されてきた。基金から購入したモニターは、ミカタカフェで開催されるイベントでの利用に留まらず、学校の中での子どもたちの活動が地域の方へ見えずらいという課題感から、学校の授業の様子や子どもたちの活動の様子を発信する媒体となることも期待されている。

まなびのみなと夢基金で購入したモニター

最近では、大崎上島町で行ったエンターテイメント型ゴミ拾い「清走中 大崎上島編」を次年度につなげていくために海洋問題の映画の上映会をするためのレンタル費をまなびのみなと夢基金から支援した。

小学生から大人まで上映会に参加し、実際に大崎上島にある海岸の砂で小さなプラスチックゴミがどのくらいあるのか実験をした。

設立したばかりのまなびのみなと夢基金は、まだまだ子どもたちにこの支援の存在を知ってもらえていない。基金への申請も大人からのものがほとんどだった。そんな中、今年6月、はじめて高校生からの申請があった。

ゲーム好きの1人の高校生が立ち上げる「プロゲーマーを目指す学生やゲームが好きな人に向けて情報を発信するプロジェクト」。長期間Eスポーツの第一線で活躍している選手だから感じることができるEスポーツ業界の変化やそれにかける強い想いについて自らが直接インタビューしたいと、インタビューにかかる費用をまなびのみなと夢基金に申請してくれた。

「プロゲーマーは近年になって登場した職業なので、どのような方法でプロになれるかなどあまり知られていなくて、実際に目指そうと思っている学生などには非常に参考になると思うんです。また、プロの選手に話を聞くことで、Eスポーツへの熱量や魅力が多くの人へ伝わり、Eスポーツ文化の発展に寄与すると考えています」

そう話してくれた彼の強い想いに共感し、まなびのみなと夢基金から支援することが決まった。

「EスポーツシーンやDGWに対する造詣が深く、本職のインタビュアーに負けずとも劣らない素晴らしいものだったと思います。」

インタビューを終え、お相手からそのような言葉をかけてもらった彼の表情は、今回のインタビューがまた次なる一歩を踏み出す機会となったことを感じとらせてくれた。

プロゲーマーにインタビューしている様子

今後、まなびのみなと夢基金をより多くの子どもたちに届けることを目指す。金銭面がハードルとなり、やってみたいことを前に足踏みしてしまう子どもたちが一歩踏み出すことができるように。

子供を応援するそれを応援している大人も応援する。

その一方で、まなびのみなと夢基金には子どもたちを金銭面から応援する以外の役割も隠されている。

基金の審査基準の1つ。

「基金を活用することで、地域・社会を巻き込みながら、公共性の高い個人やチームがもう一歩先に行けるかどうか」

子どもたちが挑戦するためのハードルを下げるための基金でありながら、地域・社会を巻き込むという新たなハードルが加わって大丈夫だろうか。審査基準を決める際、そこの葛藤はもちろんあった。だが、あえて審査基準に加えることで、子どもたちが社会や地域について考えるきっかけをつくる。大人も子どもも、大きいスケールから小さいスケールまで、みんなで地域・社会について考えていくことの意味がきっとあるはず。

まなびのみなと夢基金の審査基準にはそんな運営側の想いが込められているのである。

今後の展開は、冊子を作成し、各学校に配布することや年度末の報告会をして、基金を受けた人のプロジェクトを発表することも検討している。

〜おわりに〜

何かにチャレンジしたい子供や応援したい大人が大崎上島にはたくさんいると思う。神田さんのように現場で高校生を見ながら応援していて、サポートする大人がいる環境で子供たちにいろいろなチャレンジをして欲しい。

【ライター紹介】

梶村莉子。広島県大崎上島出身。地元、大崎海星高校に進学し全ての地域活動に参加。みりょくゆうびん局立ち上げメンバー。2019年3月卒業。東北芸術工科大学デザイン工学部コミュニティデザイン学科在学中。

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