2023.6.2
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「暮らしながら、学ぶ。」インターンシップ実施報告〜成城大学4年生ショーコさんの場合〜

#インターンシップ#大学生#大崎上島#教育#離島

まなびのみなとでは、全国から大学生のインターンシップ受け入れを行っています。

企業でのインターンシップとは違い、ミッションを与えられて「働く」を体験するだけでもなく、

学校のスタディツアーとは違い、パッケージとして準備された「学び」をなぞるだけでもない。



その人だから会ってほしいと思う人がいます。

その人だから行ってほしいと感じる場所があります。



一緒に暮らしながら、人や場所を巡ってもらいながら、考えたかったことや学びたかったことを確かめてもらう。

まなびのみなとが実施するインターンシップは、あなたがイメージするものとは少し違うかもしれません。でも、あなただけの時間を過ごしてもらえるんじゃないかと思います。


まなびのみなとインターンシップ(2022年3月よりコロナ禍後の受け入れを再開しています)

http://島で暮らし、島で働く。学生インターンの募集を開始! https://manabinominato.or.jp/%e5%b3%b6%e3%81%a7%e6%9a%ae%e3%82%89%e3%81%97%e3%80%81%e5%b3%b6%e3%81%a7%e5%83%8d%e3%81%8f%e3%80%82%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%81%ae%e5%8b%9f%e9%9b%86%e3%82%92/


5月の1週間、神奈川から大崎上島へやってきたある大学生の島暮らし。


「以前から、今自分が暮らしている地域から離れた場所で暮らしてみることに興味があります。」


そんなメールから始まった彼女のインターンシップ報告記を、ぜひご覧ください。

彼女が出会い、ふとカメラにおさめた風景たちと一緒に。


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3年生の3月に就活を終え、残された大学生活の1年間をどう使おうか考えていた。

とりあえずノートにやりたいことを書き出してみると50個くらいあったが、どれも数時間あれば経験出来そうなことばかりだった。いろんなことに手を出してやってみるのも悪くないけど、大学を卒業するときになんとなく虚しさが残るんじゃないかなーと思ったりもしていた。

もやもやした気持ちのまま大学4年生になった。大学の教授曰く、今のうちから卒業論文に取り掛かった方が後々楽らしい。私は文章を書くことに苦手意識があったので、正直全くやる気が起こらなかった。しかしテーマは「平和」や「選挙」に関連するものにしようとすぐに決まった。


このテーマにした理由は、小さい頃から家族や地域の人と平和とは何かを語り合ったり、選挙について考えを述べることが日常的だったのと、この話題になると自分自身の内側から沸々と熱いものがこみ上げてくるような感情があったので、この機会に本気で向き合おうと考えたからである。


公平であり力を持つ「選挙」で、平和な世の中を目指したい。そのために自分が出来ることを模索したい。そんな風に考えるようになった。大学卒業までの1年間、やりたいことが少しだけ見えた気がした。



近年は選挙の存在が軽視され、特に我々世代ではお堅い話だと言われ煙たがられている。今だって十分平和じゃん!と考える人もいるかも知れないが、何十年後も同じ日常が続くと思っていたらそれは平和ボケだと思う。


自分が選挙に関心を抱いた背景を思い起こしながら、どうやったら選挙に関心を持つ人が増えるのだろうと考えていると、1つの考えに至った。ただ選挙の重要性を説き選挙へ行こう!と訴えるのではなく、私たちの日常から刻一刻と平和が奪われていることを知り「どうにかしなくてはならない」という思いが芽生えるからこそ、選挙へ行こうと思うのではないのか・・・?と。


そんなことを考えている時に知ったのが、教育の島と呼ばれる大崎上島と、大崎上島にある大崎海星高校であった。島には全国各地から何かしようと熱い思いを持った人が集まっているようだ。


直感的に「行ってみたい」と感じた。

自分の直感を信じるタイプなので、卒論へのヒントが得られるのではないかと考えこの島へ行くことを決めた。

島での5泊6日は、新鮮だった。

その中でも大崎海星高校の生徒と過ごした時間は刺激的だった。

島に来た初日に数人の生徒と話をしたのだが、それぞれの興味関心に対して全力で取り組んでいる生徒が多いと感じ驚いた。

ある生徒は大崎上島ともう一つの島をつなぐ船の運航が無くなることを悲しみ、船と共に運ばれたたくさんの思い出を形に残そうと多くの写真や作品を集め船の中で美術展を開いていた。

他の生徒も身の回りで起こっている変化に疑問や悲しみ、あらゆる思いを抱くだけではなく、その思いを昇華すべく行動を起こしていた。

生徒は大崎上島のことを大人が大人を応援するところだと言い、海星高校では何か行動を起こさなくてはいけないんだ、と言った。行動を起こさなくてはいけない、というのは決して義務感から来ている訳ではないと思う。生徒の身近にいる大人や他の生徒が当たり前のように行動を起こしてしている姿を目の当たりにしているからこそ、自分にも何か出来るのではないか!?と、挑戦に対する気持ちが自然とポジティブになっていることの表れだと思う。

“挑戦”と言うと、ハードルが高く大袈裟なことに聞こえるかもしれないが、小さな一歩から着実に行動を起こすことで、本人たちは自覚することなく気が付いたら大きな行動へと繋がっているのかも知れない。島で出会った多くの人が「どうにかしなくてはならない」という思いを形にしていた。


この島との出会いで気が付いたことがある。
これまで私の頭の中で、選挙へ行く=平和、という構図が出来上がり、平和な世の中への突破口はそれしかないとまで考えていたかもしれない。しかし人の数だけ異なる考えを持っており、それぞれが考える平和な“未来”が長く続いてほしいと考えるエネルギーが、“今”何か行動を起こすことに繋がる。

だからどんな行動を起こすかは人それぞれで良くって、正解も不正解もない。
こんな風に思うことで肩の荷が少し軽くなった気がする。そんな中で私は、「平和」や「選挙」にこれからも向き合っていきたい。そして出来るだけ多くの人が色々なものに触れ、物事の本質を見抜く力を養うことで、明るい未来のために行動を起こす人を増やしていきたい。



あっという間の6日間。

教育の島、大崎上島。


皆さんも大学生活のある一時期を、この島の人たちと過ごしてみてはいかがでしょうか。





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